デコボコが創る豊かな世界

世の中には、たくさんのデコボコがあります。
でも、そのデコボコこそが世界を豊かにしてくれているのではないかな──
今日はそんな私の考えを書いてみようと思います。
日頃ニュースを見ていると、デコボコの「良くない面」ばかりが語られます。
貧富の差、能力の差、環境の差……。
たしかに、解決した方が良いデコボコもあります。
けれど、デコボコは本当に“悪いこと”だけでしょうか?
そこに良い面はないのでしょうか?
私は、文化や芸術はデコボコした不均衡があるからこそ、
その「差」が原動力となり、新しいものが生まれてくるのだと思っています。
自然界にあるデコボコの美しさ
自然に目を向けると、そこにも多彩なデコボコがあります。
高気圧と低気圧があるから、風が生まれる。
風が吹くから、木はしっかり根を張り、空気も澱まずに循環していく。
海では、水温差があるから海流が生まれ、
その海流が海の生態系を豊かにしてくれます。
そして仏教では、すべては関係性の中に存在しているという考え方を
「縁起(えんぎ)」と呼ぶそうです。
“私が存在できるのは、周りとのつながりがあるから”。
自然界のデコボコも、人間関係のデコボコも、
すべてはひとつの流れの中にあります。
デコボコが世界を動かしている
私は、デコボコが世界を面白くしてくれるのだと思います。
高気圧と低気圧があるから風が吹き、
風があるから波が立ち、
水温の差があるから海流が生まれる。
“差”があるから、世界は動く。
その動きは、もしかしたら平均化へ向かうものかもしれません。
でも、すべてが平均化されて動きが止まってしまったら──
空気はよどみ、水は腐ってしまいます。
人の世界も同じではないでしょうか
人間の世界も、同じなのではないかなと思います。
個々の違いを「平均化してなくす」のではなく、
個性としてお互いに尊重し、認め合うこと。
私は私でいいし、あなたはあなたでいい。
みんな同じじゃなくていい。
同じでないから、いい。
そういうデコボコのある世界のほうが、
私は豊かで、楽しくて、やさしい世界だと思っています。











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