2026-02-18

合コンで聞いた、ジャンボジェットの話

若い頃、職場の同僚に誘われて合コンに参加しました。

その場に来ていた現役のパイロットから聞いた話です。

何を話したのかほとんど覚えていないのに、

ひとつだけ、忘れられない言葉があります。
「旅客機はね、曲がるとき、2キロくらい手前から曲がり始めないと間に合わないんだよ」
え、2キロ?

そんなに前から?


軽自動車くらいしか運転したことがなかった私は、

大きな乗り物を操縦するスケールに驚きました。
旅客機は数百トンの巨体。

速度も重さも桁違いです。

思った瞬間に、キュッとは曲がれない。
だから、先を読んで、
かなり手前から動き始める。
当時は「へぇ、面白いなあ」と思っただけでした。

でも今になって、ときどきその話を思い出します。
旅客機は、現実に少し似ていると思います。
思考はドローンのようなもの。
思いついたら、すぐ方向転換できます。

けれど現実は、旅客機のように重い。

方向を決めても、景色はしばらく前のままです。

今、私が見ている景色は、
半年前の私が選んだ方向。

思考と現実には、時間差がある。

今、私が考えていることも、
半年後には、少しずつ景色として現れてくるのかな。
そう思いながら過ごしています。

もしこれを読んでいるあなたが、
現実が思うように動かなくて
もどかしく感じていても、
ちゃんと考えて、ちゃんと動いているなら、

機体はもう、2キロ手前から曲がり始めて、
いきたい方向に向かい始めているかもしれません。

ただ、まだ景色が変わっていないだけ。

そういえば、時間差といえば——
夜空の星も、
私たちが今見ている光は、ずっと前に放たれたもの。
そう考えると、
思考と現実の時間差も、少し興味深いことに思えてきませんか。

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