自然が教えてくれる発信のかたち
暮らしの中で感じたことや、自然から学んだ表現や発信のヒントを書き残しています。

今朝、家事がひと段落したので、紅茶を飲みながら一休みしようと思い、
台所でお湯を沸かしていました。
ぼんやりと窓の外を眺めていると、
夏にクリーム色の花を咲かせていた木に、実がつき始めているのに気づきました。
その木を見ながら、ふと思ったことがあったので、書き留めておこうと思います。
木は自分から動くことはできません。
それでも春になれば花を咲かせ、蜜をつくり、風に香りを乗せて、
「ここにいますよ」と、静かに周囲の世界に知らせています。
やってくるのは、その花の色や香りに惹かれた鳥や虫たち。
すべての生き物ではなく、その香りや花のかたちに惹かれたものだけが集まります。
そして彼らはまた、花粉を運び、新しい命の循環を生み出します。
このしくみを見ていると、
人が何かを「発信する」という行為にも似ているなと思います。
自分から大声で叫ばなくても、
自分のリズムで、自分らしい花を咲かせれば、
それを見つけてくれる人が、ちゃんといるのです。
夜咲く花もあれば、昼に咲く花もあります。
春に咲く花、夏に咲く花、秋や冬に咲く花もあります。
風に種を乗せる草もあれば、動物に実を託す木もあります。
どれも、自分の特性をよく知っていて、
それぞれがいちばん美しく咲ける方法で、世界とつながっています。
私たちの発信も、それでいいのだと思います。
無理に誰かに合わせたり、急いで広めようとしなくても、
自分の花の形や香りを大切にしていれば、
その香りにふさわしい誰かが、きっと訪れてくれる。
SEOだとか、マーケティングだとか、難しい言葉に聞こえますけれど、
人間のやっていることって、すでに自然がやっていることなのかもしれません。
自然は、そんな静かな知恵を、日々教えてくれている気がします。
お茶を淹れながら、そんなことを少し考えました。










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