2026-03-11

展覧会レビュー|ロックフェラー・コレクション 花鳥版画展を見てきました

ロックフェラー・コレクション花鳥版画展のチケット。雪の松と二羽の鳥の花鳥版画。

ロックフェラー・コレクション花鳥版画展を見てきました。
ずっと行きたいと思っていたのですが、のんびりしていたら最終日になってしまいました。

そんなに混んでいないだろうと思って会場に入ると、想像以上の人の多さで少し驚きました。


この展覧会は、浮世絵版画でお馴染みの役者絵や美人画ではなく、
その名の通り、花や小鳥などを主題にした版画展です。

アメリカの富豪として有名なロックフェラー家に嫁いだ、
アビー・オルドリッチ・ロックフェラーに
よって収集されたコレクションの企画展でした。

葛飾北斎、歌川広重を中心に、とタイトルにはあったのですが、実際見てみると、ほとんどが歌川広重の作品がほどんとで、歌川広重の花鳥画展といってもいいんじゃないの?と言う内容でした。

それはともかく、美しい花や、可愛い小鳥が描かれた作品はどれも愛らしく、あー、これは集めたくなるよね!って思いながら、見てまわりました。

たくさんの版画が並んでいたので、よく見比べながら見ていると、面白いことにいくつか気が付きました。
一つは版木を彫る職人によって、絵が変わると気が付きました。
多少、絵を理解している職人が彫ったであろう版とただ彫るのが上手い職人が彫った版、なんとなく違うと感じました。絵が分かっている職人のほうは、輪郭がいきている感じ、絵の良さを殺していない感じがしました。絵師の意図を汲み取って、版木に起こしている感じがしました。

それから、当時の版形の規格だと思うのですが、縦長の作品が多く、構図は似ているものが多かったです。たくさん作品があったのですが、冒頭にも書きましたが、ほとんどが広重で。見ていて、あ、これはやっつけなんだろうなと思うものも何点もありました。広重の名前だけど、弟子が描いたものもあったのかも。なんとなく、商業画家の飽きみたいなものを感じる作品も混じっていました。

一番印象に残っているのは、広重の肉筆画です。
色のない、墨の線だけの小さなもので、会場の端の方にありましたが、私には一番、印象的な作品でした。作家の試行錯誤や、その場で描いている雰囲気がリアルに感じられて、とても感動しました。肉筆画はとてもいきいきとしていて、作家がその場にいるような気配を感じました。版画になるとどうしても、それが消えてしまうのが、残念です。

浮世絵版画は分業制ですよね。版画の元になる絵を描く絵師がいて、それを元に、彫り師が版をつくり、最後、刷り師が紙に印刷をする。
西洋の銅版画だと、作家自身が版を作っていたりするので、版画からも作家をかんじられることもありますが。江戸時代の浮世絵版画はいろいろな人が携わる産業だから、最後、商品になる頃には、作家の気配が薄ーくなってしまう。仕方ないですね。

最近、展覧会で写真が撮れる作品ありますよね、この展覧会でもあったのですが、私は、図録を買おうと思っていたので、一枚も撮りませんでした。
作品を見終わって、あー、見応えあったな、あとは図録を買って帰ろうと
売店に行ってみると、図録は完売していました。

ショック、、、、、家でも、また見たいと思ったのにすごく残念です。

それだけ、人気の展覧会だったということですね。
最終日でしたけど、見に行けてよかったです。

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